ベトナムの2013年のエビ輸出は、輸出額が前年比+6.5%の24億ドル(約2112億円)と、低い成長に留まる見通しだ。疫病を防止する対策やエトキシキン(英称Ethoxyquin)の代わりとなる添加物の開発が出来なければ輸出減少は免れない。
2013年のエビ輸出額は、疫病により加工原料となるエビが減少した場合は22億ドル(約1936億円)、さらに疫病が広がり輸出相手国が検疫などに新技術を導入した場合には、前年比▲13%減の19億ドル(約1672億円)にまで落ち込む可能性があるという。
なお、日本はベトナムにとって最大のエビ輸出先の1つで、対日本輸出額はベトナムのエビ輸出額全体の27.7%を占める。添加物のエトキシキンはベトナムを含む多くの国で飼料の抗酸化剤や、リンゴ・梨などの焼け防止剤、殺菌剤として広く用いられているが、日本では食品添加物として認可されておらず、農薬としての登録も受けていないため、エトキシキン使用の問題は対日エビ輸出にとって大きな障壁になっている。
農業農村開発省は対策として、親エビの品質検査を徹底し、基準を満たさない飼料や添加物の販売・使用を禁止し、VietGAP(Vietnamese Goods Agricultural Practicesーベトナム安全農産物生産)の基準を満たすよう、各地方の農業農村開発当局に促した。